Rogue Shakespeare Stout

“This may well be my favorite bottled beer of all time; deeply roasted and creamy, with tantalizing bitterness; thick, smooth and attractive; deeply satisfying; I have sampled this many times with a variety of foods --- red meat, pasta, vegetables, and sweet desserts --- and my enthusiasm remains at every sip and swallow; a conversation stopper; do try it.” (Bob Klein, “The Beer Lover’s Rating Guide”)

ひとこと：

最近、ぼくはこの「ひとこと」欄に、ビールの評価は主観的なものであるという断り書きを何度か書いている。

ぼくが引用でよく使っている「The Beer Lover’s Rating Guide」の５段階評価で最も高い得点をあげているビールとは何だろうか。ボブ・クラインの著書にある最高評価のビールは、実はこのローグ・ブランドの「シェークスピア・スタウト」で、評価は4.8である。オレゴン産で、つまりはアメリカで最も美味しいビールということになる。

どんな味なのか興味を持たれる方は多いだろう。ぼくにとって、スタウトは体質的にあまり好きではないビールなので、一気に飲み比べというわけにもいかないが、第一印象は、「ギネス」の黒ビールとどこが違うのだろうかという疑問である。「ギネス」は、同書の５段階評価で3.8であり、著者の感想としては１ポイントの開きがあるわけだが、ぼくはそんなに違いがあるとはあまり思えなかった。確かに、「ブルックリン」や「ビクトリー」といった東海岸産のスタウト・ビールに比べると、泡立ちがクリーミーで濃厚な味わいであることはなんとなくわかる。明らかに舌触りが違って、炭酸が舌の上でざらつく感じは殆どしない。スタウトという同属のビールの中では、確かに美味しい部類に入るのではないかと思う。ビール嫌いの妻も少し飲んでみたが、「まあまあね」と言っていた。

ローグのビールは、ワシントン界隈でどこにも手に入るビールというわけではない。小瓶６本パックは販売されておらず、大瓶１本のばら売りである。スタウトが大瓶１本という状況からすると、これを飲むシチュエーションといったら、我が家の晩酌でしか考えられない。でも、何本も大瓶を開けられるほどぼくはお酒が強くないし、ましてやスタウトは大瓶１本でかなり酔いがまわってしまい、食器の後片付けや子供のお風呂、夜の歯磨きをほったらかしにしてベッドで大の字で眠ってしまう。ぼくにとっては悪魔的なビールである。だから、アメリカで最も美味しい（と言われる）ビールということで１度飲んでみたら、もう御免だ。

考えてみると、同書の著者は、ピルゼンには全般的に低い評価（良くても３点台）を付け、スタウトには高い評価（悪くても３点台）を付けていることがなんとなくわかってくる。要するに水代わりに飲むビールではなく、飲むことを目的とした本格的なビールが好きなのだと思う。ぼくもビールは好きだけど、スタウトのような「一発勝負」的ビールはあまり好きではない。あまりに特徴的だから当然飲む相手との会話のネタにはなると思うが、スタウトは強すぎて長時間会話を持たせることが難しい。やっぱり、ほどほどのビールで会話を長持ちさせる方がぼくは好きだ。

（2003年2月2日）

Rogue Mocha Porter

“Reminiscent of a mochaccino, this winter seasonal is most definitely mocha-flavored. The full, rich coffee-colored body is smooth and filled with the textural depth and complexity you expect in a porter. A testy, lingering bitter presence redolent of coffee bean oils reinforces the pleasure to the very last drop. Bottled or on tap, this popular porter is irresistible. A Bronze medal winner at the 2001 Great American Beer Festival.” (365 Bottles of Beer for the Year 2003)

⇒ローグのウェブサイトはこちら