パパが飲んだビールシリーズK
醸造:ニューヨーク州ブルックリン
アクセス:ワシントン界隈では、「ジャイアント」や「ショッパーズ・クラブ」で入手可能。「フレッシュ・フィールズ」にも時々置いてある。最も確実に入手するなら、ビールとワインの量販店「トータル・ワイン」がオススメ。
Brooklyn East India Pale Ale (IPA)
“Well balanced and rife with floral undertones, this engagingly
hoppy IPA evokes the big, flavorful beers of an earlier New York City. There is an evanescent fruitiness in
the aroma that playfully accommodates the juicy, malty-sweet mouthfeel. Well crafted and continuously refreshing,
East India finishes stylishly dry, with a hoppy snap at the very end. Beer lovers can count themselves lucky
that Brooklyn Brewery’s beers are now available across America.” (365 Bottles
of Beer for the Year 2002)
ひとこと:
こんなシリーズをウェブサイトに掲載しておいて、かつこのビールを紹介しているにも関わらず、こんなことを言ってなんなんですが、私、IPAが苦手なのです。理由はなぜかわかりません。かつて、ネパールのカトマンズでインド産の「キングフィッシャー」を飲んだ時もダメだったし、東京でインド産の「マハラジャ」を飲んだ時にもすぐに気分が悪くなり、全部飲めませんでした。そんな過去の記憶もすっかり忘れかけていた頃、「ブルックリン」のIPAと出会いました。アメリカでは、日本経済新聞社が在留邦人向けで「フロント・ライン」という月刊情報誌を出しており、いつぞやの月に地ビール特集がありました。そこでは、ニューヨーカーの間で最も人気のある地ビールとして、「ブルックリン」のIPAが紹介されていたのです。「ブルックリン」は、IPAの他にもラガーやピルズナー、ブラウンエール、チョコレートスタウト(これは私の舌には最悪のビールだった!)等、様々な種類を出していて、全て王冠の色が違うのです。最初はラガーから恐る恐る始まった「ブルックリン制覇計画」も、IPAを避けて通ることはできず、覚悟を決めて飲んだのでした。「キングフィッシャー」ほどではないですが、やっぱり少し気分が悪くなりました。どうしても体質的に合わないビールは避けましょう。
“Clean tasting and quite prickly on the throat, this pilsner’s
lively, active character stays sharp, focused, and grainy. The emerging floral hoppiness, crisp and
plentiful, is aided and abetted by a mini-whirlwind of welcome effervescence
swirling around the clear, gold body.
The light mouthfeel is filled with a flavorful hop intensity that’s
satisfyingly dry at the swallow.
Invariably a pleasure to drink, this is a very good example of a true,
old world-style pilsner.” (365 Bottles of Beer for the Year 2002)
ひとこと:
ピルゼンは夏のビールなのだろう。比較的アルコール度数は低めで、のど越しがよくて清涼感がある。1本や2本飲んだくらいではなかなか酔わない。昔、日本でマラソンを走っていた頃、走り終わった後の「反省会」でビールで乾杯といったら、「アサヒ・スーパードライ」と決まっていた。理由は同じである。汗をかいて体内の水分が奪われている状況で濃い目のスタウトやエールでも飲もうものなら、たちまち酔いが回る。酔いが回るだけならいいが、最悪の場合、アルコール分解に余計に水分を奪われ、脱水症を悪化させることすらあり得るのだ。ランニングの後の一杯には注意が必要だ。そんな状況に、ピルゼンは比較的合っているように思う。どのビールのガイドブックを読んでみても、ピルゼンの評価は高くない。高温多湿の土地で生産されている地ビールがボロクソにこき下ろされているのも、こうした土地のビールが比較的アルコール度数を抑えて水のようなつくりをしているからではないかと思っている。「ブルックリン・ピルズナー」もそういう類のビールだ。最初から何本も飲むことがわかっている場合は、ピルゼンをお奨めする。
“This well-crafted stout’s dark chocolate-colored body and milk
chocolate head amply prepare you for the relentlessly enjoyable rich, chocolaty
taste and aroma that follow. A
full, roasted chocolate maltiness permeates the aftertaste, which becomes a lighter
version of the primary flavor sensations.
The shiny black liquid pours seamlessly, like a river of dark honey --- succulent
and smooth-flowing. Lush and
slightly bitter, this chocolate stout is absolutely a drinker’s delight.” (365
Bottles of Beer for the Year 2003)
ひとこと:
「チョコレート・スタウト」、ボクは飲んだことがある。結果は最悪で、2口目で既にボトルに口を近づけることができず、哀れ中味は全て台所の水道で流してしまった。ビール好きには美味しいのだろうが、ボクのような素人には、ただコーヒーみたいにドロドロしていて、コールタールを飲んでいるような錯覚をおぼえてしまう。