パパが飲んだビールシリーズ61
醸造:ニューヨーク州サラトガスプリングス
アクセス:
ソフトリカーの量販店「トータル・ワイン」でのみ入手可能。但し、インド料理のレストランに行けば飲める。
寸評:
Kingfisher
Lager
“Robust
and tasty grain presence; integrated flavor is underpinned by cold-water blandness;
early on, the taste unpredictably peaks and flattens out from sip to sip;
persistent tangy sweetness offers a cooling balance to spicy foods; oddly
enough, with food the up-and-down vagaries of the beer settle into an
interesting routine. A calming
complement to curried rice, tandoori chicken, and other Indian dishes.” (The
Beer Lover’s Rating Guide)
ひとこと:
そろそろ、インドのビールについても紹介してみたいと思う。「キングフィッシャー」は、元々はインドのバンガロールにあるUnited Breweries Ltd.という会社が生産していたインド産ビールだが、アメリカで飲めるのはニューヨーク州のKingfisher
Brewing Companyが現地生産しているアメリカ産ビールである。「キングフィッシャー」は、イギリスでも現地生産されているので、純粋にインド・ビールとして紹介するのには少々抵抗もある。
ボクは、1990年代後半のネパール駐在員生活の約3年間の間に、たったの一度だけ飲んだインド・ビールが「キングフィッシャー」だった。当時のカトマンズでは、外国ブランドのビールといえば、「サン・ミゲル」「ツボルグ」「カールスバーグ」しかなく、お隣りだというのにインド・ビールは見かけたことがなかった。勿論、先に挙げた3ブランドは、ネパール国内でライセンス生産されていたので、厳密に言えば外国産ビールとは言えない。そこに乗り込んできた第四の外国ブランドが「キングフィッシャー」なのである。この時飲んだ印象は必ずしも良くなかった。悪酔いして気持ちよく食事が食べられなかった。それがインディアン・ペール・エール嫌いの今の自分に結びついている。(但し、「キングフィッシャー」は、ラガーであってペール・エールではない。)
「シンハー」と「OB」のところで紹介した通り、上記格付けガイドの著者であるボブ・クラインは、外国ビールをその国の料理が出てくるレストランで飲んだ上での批評はしていないのではないかと思っていたが、なぜか「キングフィッシャー」はカレーやタンドリーチキンなどといったインド料理には合うと述べている。評価も2.8とラガーとしては決して悪くはない。きっとインド料理のレストランに行って「キングフィッシャー」をテイスティングしたのに違いない。
「キングフィッシャー」自体は、アメリカ国内で生産されているわりにはあまり頻繁に見かけるビールではない。ボクは「トータル・ワイン」でしか見たことがないし、あとはインド料理のレストランでしかお目にかかったことがない。(本稿を書いた後、たまたま家族で出かけたフェアファックスの韓国食材スーパー「スーパーHマート」で「キングフィッシャー」の大瓶を見かけた。それだけではなく、「タージ・マハル」や「ゴールデン・イーグル」の大瓶もあった。お詫びして訂正しておきます。)
話は脱線するが、それではワシントン界隈でどこのインド・レストランが美味しいのかと聞かれた場合、「デリー・ダーバ(Delhi Dhaba)」をお薦めしたい。インド料理をあまりよく知らない人でも、どんなカレーがあるのかを見ながら選ぶことができ、かつ味も我々好みである。ボクたちはあまりレストランで食べたことはないが、持ち帰りにして週末の夜によくテレビを観ながら食べることがある。南アジア生活経験者であるボクたちのささやかなお楽しみである。「デリー・ダーバ」には、インド・ビールを数種類置いてあるので、少し開拓してみようかと考えているところだ。
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(2003年3月29日)