パパが飲んだビールシリーズP
醸造:ペンシルベニア州ポッツビル
アクセス:ワシントン界隈ではどこでも入手可能。
“Founded in 1829 and still family-run, D.G. Yuengling & Son
(pronounced ying-ling) is the very definition of traditional. This crisp, classic lager was one of the
first beers of that style to be brewed in the United States. Today its mouthfeel recalls the days
back in the late 1800s when a judicious placement of quality hops defined the
brew. The accompanying sweet,
balanced maltiness continues the history with a stream of prickly effervescence
that enlivens the palate and alerts the taste buds. Drink up and enjoy.” (365 Bottles of Beer for the Year 2002)
ひとこと:アメリカで最も古くからビール醸造を行なっているのが売りのこの醸造所、さすがにおよそ180年にもわたる伝統を持つブランドだけに、その名も1つの売りになっているし、確かにペンシルベニアの農村部で、畑仕事から戻って来た家の亭主が昼飯ついでに冷蔵庫から1本ボトルを取り出し、手で栓をひねって開けている姿が妙に想像できてしまうビールだと思う。それぐらい飲みやすいビールで、調子に乗って2、3本飲んでもそれほど悪酔いしない。癖がない、特徴がないと言ってしまえばそれまでだが、一仕事終えた男が夜帰宅してキッチンに直行して、自分で冷蔵庫を開けて取りあえず1本取り出して栓を「ツイストオフ」するのに丁度良い。晩酌向けビールじゃないが、こんな感じで軽く1本というビールだ。バーで飲むビールでもない。このタイプのビールといったらどうしても「バドワイザー」「クアーズ」の世界なんだろうけど、それじゃ脳がないという諸兄にはお奨めのビールだ。
「イングリング」もワシントン界隈ではやたらと目につく。近所のペンシルベニア産だということもあるだろうが、それにしても「バドワイザー」や「クアーズ」と対抗して、ガソリンスタンドでも入手できるというのがスゴイ。ガソリンスタンドでビールを買う奴は、100%男性である。いかにも肉体労働者がちょっとトラックにガソリン入れるついでに買ってゆくというのに似合っている。ペンシルベニアには「ローリング・ロック」や「スタウト」「ビクトリー」「サム・アダムス」といったそこそこ有名なビールが多いが、「イングリング」と同じ購買層を狙っているブランドは見当たらない気がする。因みに「イングリング」では、「トラディショナル・ラガー」の他に「ブラック&タン」が比較的入手しやすいが、これも「ラガー」同様にのど越しがすっきりした飲みやすいビールだった。
最近入手した「The Beer Lover’s Rating Guide」によると、「イングリング」は5段階評価で3.3とまあまあだ。
(2003年1月1日)