パパが飲んだビールシリーズ98
醸造:マザトラン(メキシコ)
アクセス:
ボクはスーパー「ジャイアント」で購入した。他でも見かけたことは何度かあるが、それほどメジャーなメキシカンビールではない。
ボブ・クライン氏の評価
“Sharp, clean mouthfeel that veers toward an off-taste as it is
swallowed; remains smooth and easy; not fancy or complex; spicy food easily
blunts and dulls its effects; workmanlike, with no pretensions. Fine for non-spicy Mexican seafood
dishes served with rice and beans.”
3.1
ひとこと:
今、メキシコと国境を接しているアリゾナ州に家族旅行に来ているのを機会に、メキシカンビールを徹底的に紹介しようと思ってこのコラムを書いている。「コロナ」「テカテ」「ソル」、それから、以前紹介した「モデロ」、いずれを比較しようにもどれも似通っていて、どれがどれだかあまりよくわからないというのが正直なところである。アメリカ消費市場への浸透度ということからすると、トップは「コロナ」で、第二グループは「テカテ」や「ドス・エキス」なのではないかと思う。そのさらに後続集団に位置するビールに至っては、ワシントン界隈のスーパーやリカーショップで数回見かけたことがあるという程度でしかなく、本当にどれがどれだかわからないのである。ボブ・クライン氏がおっしゃるような有意な差はボクには観察できない。メキシカンビールがほぼ例外なく全てピルゼンだという状況にも問題がある。「コロナ」のコラムでも紹介した通り、メキシカンビールは、お店に行ってどれでも適当に頼めばメキシカンビールとしてのあなたのニーズは十分満たしてくれると思う。
「パシフィコ・クララ」というビールも、「ソル」や「リオ・クラロ」との比較が難しいビールだと思う。黄色地のラベルが眩しいが、タイトル名のレタリングには途上国的な野暮ったさが残っていて、見た感じでアメリカンビールじゃないというのがすぐにわかる。「ソル」と違って楽しさはあまり伝わって来ない。その点においては、ボブ・クライン氏が形容した「労働者階級が飲むのに適したビール」という形容も当たらずも遠からじという感じが否めない。晩酌を目的として一度6本パックを購入したことがあるが、二度目に朝鮮という気持ちにはあまりなれないビールである。第三グループのビールの中で、どれか1つをもう一度飲んでみたいかと問われれば、「ソル」を選んでしまうだろう。
(2003年8月8日)