パパが飲んだビールシリーズ122
醸造:カリフォルニア州フォート・ブラッグ
アクセス:
ノーザン・バージニアなら、マクレインの「トータル・ワイン」で確実に入手が可能
寸評:
“Old Rasputin immediately warms the cheeks with its potent imperial
stout strength (8.9%/vol.). A
moderate bitter presence is renewed with every sip and deftly contrasts with
the chocolate-laden roasted malt character to create a unique taste
tension. The alcohol takes command
at the end. A worthy winner of a
Bronze medal at the 2001 Great American Beer Festival.” (365 Bottles of Beer
for the Year 2003)
ひとこと:
以前、No.83で紹介したノース・コースト社のスタウトビールのブランド名であるが、No.83でも述べた通り、同社はラベルに「ノース・コースト」と明記していないビールが多く、ボクはかなり長い間、「オールド・ラスプーチン」はロシアのビールだと思い込んでいた。スタウトビールは、アメリカ産地ビールでもかなり多くの醸造会社が生産しているし、ボクが今まで訪れたことのあるマイクロには大抵置かれていた。それも最もアルコール度数が高いビールとしてだ。
ボクは以前、「ブルックリン」との「チョコレート・スタウト」を飲んで、2口目でギブアップしてしまい、それ以来スタウトを敬遠してきた。うちのママは家族旅行に行って旅先のマイクロに入ると、大抵の場合スタウトを飲んで「美味しい、美味しい」と言う。「チョコレート・スタウト」はともかくとして、「オートミール・スタウト」とか「クリーム・スタウト」とか、泡はクリーミーだし、甘い感じがして好きな人は好きなのだろうと思う。以前に書いた通り、スタウトで美味しいと思ったのは、アイルランドの「ギネス」と「オハラ」だ。
では、今までアメリカの地ビールを中心にこれだけ紹介してきて、それじゃあ瓶詰で市販されているお薦めのアメリカン・スタウトは何かと聞かれると、これまでのビール調査の経過をざっとスキャンしてみて、さらにビール格付け本等を調べてみて、やっぱり「オールド・ラスプーチン」かなと思うのである。そこで、離任も目前に迫った9月末のある日、ジョージワシントン大学留学中のIさんご夫妻のアパートにお呼ばれで出かける際、「オールド・ラスプーチン」の4本パック(1本当たりのアルコール量が多いので、6本ではなく4本パックで販売されている)を差し入れで持って行った。小瓶のラッパ飲みでは、泡がどれだけクリーミーかとかはわからなかったけれども、なるほどと頷けるところはあるスタウトビールであった。1本で十分、2本飲んだら相当酔えてしまう。
日本のビールは大半がアルコール度数4%程度なので、9%近いアルコール度数はそれだけでもすごいことだと思う。最近、日本でヒット商品として紹介されている「エビス」のスタウトも確かに美味しいのだが9%もアルコール度数はない。また、ボクの大学時代の友人で今はセブンイレブンジャパンに勤めているS君が盛んに薦めていたセブンイレブン扱いのキリン「ラテ・スタウト」も、キリンには珍しいスタウトビールで、これもそこそこ美味しいのだが、「オールド・ラスプーチン」のような強烈さはなかった。
(2003年11月22日)