パパが飲んだビールシリーズ40
醸造:コロラド州フォートコリンズ
アクセス:ワシントン界隈では入手困難。
“Sweet, syrupy-malty aroma is quite attractive; fresh, mildly hoppy mouthfeel
gently coats the palate; hints of smoke in the aftertaste intermingle nicely
with a touch of nuttiness; a tasty morsel of an ale.”(The Beer Lover’s Rating
Guide)
ひとこと:
2001年12月、ぼくは単身でワイオミング州ララミーに出かけた。ワイオミング大学のバスケットボールチームに所属しているデビッド・ロッティングハウス君の応援が目的である。この時の模様は、「サンチャイ通信」2002年1月号に掲載しているのでそちらをご覧下さい。
ワシントンからララミーに行くには、コロラド州デンバーまで飛行機で飛び、そこからレンタカーでインターステート25号線を北上し、ワイオミング州シャイアンでインターステート80号線に折れて西に向かうことになる。約3時間の行程である。
さて、コロラド州といえばアメリカ3大ビールメーカーの1つである「クアーズ」の本拠地として有名である。それだけではなく、インターステート25号線の沿道には、「バドワイザー」の工場もある。そう、デンバー周辺のロッキー山脈の麓は地下水が豊富で、ビール製造に非常に適した土地なのだ。
デンバーからララミーまで車で一気に走ったとはいえ、ビールファンのぼくとしては、ロッキー山麓までやって来て地ビールを賞味せぬわけにはいかない。ララミーに着くと同時に、ぼくはワイオミング大学キャンパスの近くにある酒屋さんを訪れ、地ビールのラインナップを調べることにした。あることあること、地ビールが本当に豊富で、何を選んで飲んでみるかで本当に悩んだ。悩んだ末に手にしたのが「オーデル」の「90シリング・エール」というビールだ。ラベルのデザインだけで決めた。
さっそくホテルで飲んでみたところ、「エール」にありがちな苦味やコクはあまりなくて、「エール」という割には軽い口当たりだった。ぼくが好きな部類のビールである。そのくせ、ボブ・クラインの格付ガイドブックでも3.7という高評価である。「エール」といったら2本、3本と気軽に飲めるビールではないが、「90シリング・エール」だけは結構いけそうな気がする。
コロラド産のビールでワシントン界隈で手に入るものといったら、「クアーズ」と「エイブリー」ぐらいしか思いつかない。カリフォルニア辺りのビールに比べて、コロラドビールはどれも比較的軽めの味で、この周辺の地下水の特徴を十分に生かしているように思う。「オーデル」なんてぼくの印象ではベスト5に入る美味しいビールだと思うのだが、ワシントン辺りでは容易に入手できないのが残念でならない。
「オーデル」のビール工場があるコロラド州フォートコリンズは、インターステート25号線でデンバーとシャイアンの中間に位置する。沿道に「バドワイザー」の工場があるため、観光客は専らそちらに流れてしまっているように思えるが、コロラドまで来て「バドワイザー」とは言わず、フォートコリンズ界隈の地ビール工場の幾つかを訪ねてみてはいかがだろうか。フォートコリンズにはコロラド州立大学があり、結構活気のある町だと思う。
(2003年2月16日)
“Odell’s crispy hoppy and malty character has a hint of cocoa that
lasts into the aftertaste. The balancing
hoppiness stays in place, coating the tongue with a patina of invigorating
bitterness. Toward the end, a
grassy hop aspect in the taste exudes an attractive earthy quality. The copper-colored body finishes with a
smooth, buoyant sweetness that’s very satisfying. A good natured summer
refresher.” (365 Bottles of Beer for the Year 2003)