パパが飲んだビールシリーズ101
醸造：カリフォルニア州ホップランド
アクセス：
「メンドシーノ」を確実に入手するには、有機食材専門スーパー「フレッシュ・フィールズ」かソフトリカー量販店「トータル・ワイン」がお薦め。
寸評：
Mendocino
“’Son of New Albion’, and one of the country’s first brewpubs, is
in a 100-year-old saloon at Hopland, about 90 miles N. of San Francisco, on
Highway 101, in Mendocino County.
Amid vineyards, the revivalist brewers planted the town’s earlier crop,
hops, around their ornamental kiln.
Their beers include Peregrine Pale Ale ☆＞☆☆, lightly fruity, and
sweetish; Blue Heron Pale Ale ☆☆, fuller in colour,
body and hop character; the justifiably renowned Red Tail Ale ☆☆☆, copper-colored, with anise notes; seasonal specialities like the
spicy Eye of the Hawk ☆☆＞☆☆☆, a strong,
malty ale; and Black Hawk Stout ☆☆, medium-dry, fruity and chocolatey. Mendocino now has a micro in nearby Ukiah, and (in an
unlikely-sounding development) is one of several small American breweries
controlled by Kingfisher, of India.”
(Michael Jackson, “Pocket Guide to Beer, 7th Edition”)
Mendocino Red
Tail Ale
“Sharply fruity with fast-disappearing fizziness; too much tang at
the outset; with warmth, the unwanted zip diminishes; better without food; some
energizing fruitiness, but not outstanding. 2.3” (Bob Klein, “The Beer Lover’s Rating Guide”)
Mendocino Black
Eye Ale
“Slightly roasty and obviously alcoholic (6.5%/vol.), this ale
starts with an underlying sweet, malty mouthfeel. A bitter sharpness lingers on the tongue after the swallow,
followed by balancing hints of smoothly dispensed chocolate. A prune-like dried-fruit aroma arises
from the dark, cola-colored body by mid-bottle. Sharp and prickly around the edges at the finish, Black Eye’s
special effects are sure to please.” (365 Bottles of Beer for the Year 2003)
ひとこと：
マイケル・ジャクソン著「世界のビール案内」によれば、アメリカで最初のマイクロは、１９７６年にカリフォルニア州ソノマで創業した「ニュー・アルビオン」だと言われている。このマイクロは１９８０年にいったん閉鎖に追い込まれるが、ここで使用されていた機械類を、メンドシーノ醸造会社が使用した。メンドシーノは、サンフランシスコの１００マイル北にあるホップランドという町の酒場であり、フルーティーなエールをシャンペン・マグナム（約２．３㍑入りの大酒瓶）に入れて売り出していた。
ワシントン界隈では、「レッド・テール」と「アイ・オブ・ザ・ホーク」が比較的入手可能である。ただ、個人的にはどちらもあまり好きなビールではない。おそらく、本場カリフォルニアのマイクロで飲むビールとちょっと違うのではないかと思う。最近知ったのだが、ワシントン界隈で販売されている「メンドシーノ」ブランドのビールは、カリフォルニア州のホップランドではなく、ニューヨーク州のサラトガ・スプリングスで生産されている。ビールは生き物なので、輸送に時間をかけるとその分味も変わってしまう。その意味では別の州でライセンス生産をするのはそれなりに理解できるとしても、ホップランドとサラトガ・スプリングスでは水質も違うだろうし、気候も必ずしも似ているとは思えない。それを知っていて敢えて「メンドシーノ」を飲みたいかというと、必ずしもそういう気分にはなれない。何事も経験だからと１本２本トライすることはできても、これをボクのお気に入りビールの１つに挙げて人に薦められるかといえばボクは多分薦めないだろう。ひょっとしたら「メンドシーノ」ブランド自体に何かしら付加価値があるとも考えられるが、アメリカの伝統的な地ビールだとしても人に薦められるほど美味しいとはちょっと思えない。但し、繰り返しになるが、実際にホップランドに行ってマイクロで飲むエールはきっと出来たてで美味しいに違いない。
（２００３年８月１４日）
