パパが飲んだビールシリーズ72
醸造:コロラド州デンバー
アクセス:
地道に探して下さい。ワシントンDC市内のリカー・ショップにあるかもしれない。
飲めるビールの種類:
ひとこと:
今まで入ったこともないような町の酒屋にふらっと立ち寄り、そこで見知らぬビールを見かける。試しに買ってみようかと思ってレジに持って行くと、レジの黒人のお兄ちゃんが「素晴らしい選択(Good Choice!)」だと褒めてくれる。そんな経験はあまりない。ワシントンの職場近くのリカー・ショップの何件かには立ち寄ったことがあるが、置いてあるビールは我が家の近所のガソリンスタンドと変わり映えしない。ところが、灯台下暗しというか、ボクの今の職場から最も近い、地下鉄オレンジ・ラインのファラガット・ウエスト駅の西側出口の上の交差点、丁度Eye
Streetと18th Streetの交差点のところにあるリカー・ショップで、「フライング・ドッグ」という変わったラベルのビールを見つけた。
なぜこのリカー・ショップに入ったか。実は、ここワシントンでは、3月20日にアメリカ軍がイラク攻撃を開始して暫くの間、反戦デモが頻繁に計画された。それで、たまたま自分がオフィスを早めに出た午後6時少し前に、たまたまオフィスの前でそうした反戦デモに遭遇し、その参加者が、あろうことかボクが通勤用の自家用車を停めている駐車場のある方向に向かって18th Streetを行進していたのだった。交通は渋滞し、これじゃ駐車場に行っても車を出してすぐに運転するのは困難だと判断し、時間つぶしのために、駐車場に行く途中にあるこのリカー・ショップに立ち寄ったのだった。
レジのお兄ちゃんによると、この「フライング・ドッグ」のラベルをデザインしたラルフ・ステッドマンはかなり有名な画家らしい。この画家、コロラドでビールを作るためにわざわざデンバーに移住したのだとか。奇抜な空飛ぶ犬のイラストとは裏腹に、コロラド・ビールとしては結構濃厚な飲み応えである。「クラシック・ペール・エール」の他にも、6種類ほどのビールを製造しているらしいが、いずれも奇抜なデザインである。例えが良いか悪いかわからないが、日比野克彦がエビス・ビールのラベルをデザインするようなものか?
期待も何もせずにふらっと入ったリカー・ショップで、こういう掘り出し物のビールを見つけることが、ビール道の醍醐味である。ワシントン界隈で飲めるコロラド・ビールといったら「エイブリー」と「クアーズ」くらいかもしれないが、探せば結構他にも出回っているのではないかという気にさせられた。今後も新銘柄の開拓を怠りなく、ビール道の精進に励みます!
その他の寸評:
“K-9’s creamy mouthfeel has a nice, fizzy buzz running through
it. The visually pleasing clear,
dark orangey-amber body has a subdued, mildly sweet fruitiness and an amiable
malty-hop combo that is very drinker-friendly. After a few sips, the firm mouthfeel helps hold the flavors
in place, keeping them compact, focused, and increasingly tasty. There is a lovely touch of chocolate at
the finish. This Flying Dog, if
not man’s best friend, is certainly a worthy companion.” (365 Bottles of Beer
for the Year 2003)
“Begins with slight apple perfume and a brief hit of bitterness;
stale taste follows immediately and dies quickly; settles into a sharply
bitter, watery drink with a faint musty-hop aftertaste; slight hint of
chocolate comes and goes; finishes harsh and green.” (The Beer Lover’s Rating
Guide)
(2003年4月24日)